NEWS

ブログ

共通テスト2023数学1A3⃣考察 ~小学生でも解けるかも?綺麗な誘導~

生徒に教える講師という立場でもあるので、毎年沢山の問題とは出会うもの。

受験生時代から数学の問題とは多く触れあってきましたが、今年の共通テストにおいて、目を見張るほどの綺麗な誘導をしている問題があったので、今回はそれを紹介していきたいと思います!

2023年度共通テスト本試験 数学ⅠA3⃣、場合の数に関する問題です。

ちなみに、共通テスト/センター試験において、『場合の数と確率』の単元から場合の数のみが出題されるのは、2015年以来のことらしいですね。

それでは行きましょう~Let’Go!!

 

 

 最終的な帰着点

 

誘導が丁寧である、と一口に言いますが、それはすなわち『最終的に示したい何かがあるが、その問題だけでは難しすぎるので、問題を解かせていく中でヒントを出していく』といったこと。

誘導があるからには、難しすぎるけれども解かせたい最後の問題があるわけです。

今回の場合はこちらになります。

共通テスト数学1 大問3-条件
共通テスト数学1 大問3-(6)

この問題だけで答えにたどり着ける人、どの程度いらっしゃいますかね…?

とてもシンプルな問題なので、手は動かせるかなぁとも思うんですが、、、

1の球にまずは色を塗り5通り、2の球は1の球と違くないといけないので4通り、3も4通り、4も4通り、5は1と4のどちらとも違くないといけないから3通り、、としたいのですが、1と4が同じ色になる場合は?5の球は4通りで良いわけです。

もちろんここから、1と4が同じ色になるパターン数を調べてとやれば答えにたどり着けますが、まぁ見た目ほど簡単ではない。

ここにすんなりとたどり着かせるために、誘導があるわけです。

 

 

 誘導の前段

 

まずは(1)。手始めですので、こんな問題です。

共通テスト数学1 大問3-(1)

①では5通り、②では①と違う色で4通り、③でも4通り、④でも4通り。

5×4×4×4=320で、320通りが答えです。

 

共通テスト数学1 大問3-(2)
共通テスト数学1 大問3-(3)

(2),(3)も基本に忠実に行けば難しくありません。

(2)では、①では5通り、②では4通り、③では①②双方と違う色でないといけないので3通り。5×4×3で120通りです。

(3)では、赤色を2回使うことから、①③が赤になるパターンと②④が赤になるパターンの2通りあることさえわかってしまえば、①③が赤になる場合は②④共に赤以外の何色でもいいわけですから、4×4=16通り。

②④が赤になるときも同様に16通りなので、計32通りとわかるわけですね。

 

 

 誘導の本質~(1),(2),(3)をどう使う?~

 

さぁ、(1),(2),(3)と見てきましたが、ここまではセンター試験時代から考えても簡単寄りの問題たち。しっかり勉強している子なら小学生でも解けるとおもいます。

これを(6)にどう繋げ、誘導するか?それがこの問題の本質です。誘導となるのがこの(5)。

共通テスト数学1 大問3-(5)

問題文が長ったらしいのでわかりづらいですが、要は、

図Fは(1)の4つ横一列に並べたものを折り曲げただけであると。この図Fにおいて、③と④が同じ色になる(言い換えれば、(1)で両端が同じ色になる)のは何通りか?解答群の中の5つの図のうち、それと同じになるのはどの図か?

そして、それらの情報を使って上手く図Dの場合の数を求めてくれ!!

という問題です。

 

さぁ、解いていきましょう。図Fのうち、③と④が同じ色になるのは何通りでしょうか?

(1)で両端が同じ色になるのを考えれば、そこまで難しくはないでしょうか。③と④の共通の色で5通り、①の色は④と違う色で4通り、②の色は①③共と違う色で3通り。

5×4×3=60より60通りです。

解答群の選択肢について真面目に考察してもいいですが、60通りという答え、先ほど出しませんでしたか…?

そうです。(2)において、解答群②の形について場合の数を求め、60通りと出したのでした。考えてみれば、解答群②の図の③の球を半分に割ってあげれば、図Fの③と④が同じ色のものと同じだと考えることも出来そうです。

共通テスト数学1 大問3-(5)イメージ

 

さて、図Dと図Fを比べてあげると、図Dは③と④が繋がっている、すなわち③と④が別の色ということですが、先ほど図Fで③と④が同じ色のものを考えました。これらを足してあげると…?図Fにおいて、③と④の色は同じか、違うかの2者択一なので、

図Dの場合の数(③と④が違う色)+図Fの場合の数(③と④が同じ色)

=図Fの場合の数(③と④の色を気にしない)

=図Bの場合の数

と言えることが出来るのではないでしょうか。

こうなったら、図Dの場合の数+60=320より、図Dは260通りとわかるわけです。

 

(6)に戻ってみましょう。

共通テスト数学1 大問3-(6)

(5)の誘導の内容を踏まえると、下の図のように言えそうではないですか?

共通テスト数学1 大問3-(6)イメージ

(5)では、最終的に、上の図の計算が出来ることを示せました。

(6)で考えたいことにそのまま当てはめると、下の図の計算も出来そうですね。

計算すると、5×4×4×4×4 ― 260=1280-260

=1020

より、1020通りとなり、これがそのまま(6)の答えで正解となります。

 

 

 おわりに

 

いかがでしたでしょうか。センター試験から共通テストへの移行は、知識だけに留まらず思考力を使ってこれを応用させる、ことに重きが置かれていますので、そういう意味では共通テストらしい問題と言えるでしょう。

最終的には気付きさえすれば小学生でも解けそうな問題でしたが、試験会場の一発勝負の緊張感で真っ白になってしまうと厳しいかもしれませんね。

今回の数ⅠAの問題の中では簡単寄りの問題ですので、8割以上を目指す受験生は是非完答したいです。誘導の意味を上手く掴んで楽に問題が解けるよう、普段から問題演習していきましょう!!

 

少しでもスタディパートナーに興味を持ってくださった方は、是非下記よりお問い合わせください!!

HPで問い合わせ⇒https://study-partner.com/contact/

公式LINEで問い合わせ⇒

公式LINEのQRコード

こちらのURLからも友達登録可能⇒https://line.me/R/ti/p/@356azcnh

体験指導/資料請求 諸々、すべて無料です。

もちろん、しつこい勧誘等も一切ありませんので、軽い気持ちでお問い合わせいただければと思います。

 

今回は以上です。

最後まで読んで下さりありがとうございました!

悩んで、立ち止まっていませんか??

  • 部活と勉強の両立ができていない
  • 自信がない、頑張っていても
    成績が伸びない
  • 難関校に行きたいが、
    どんな勉強をしたらいいか分からない
  • 苦手な科目がなかなか克服できない
学習のコツが分かれば
必ず結果がでます!